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池田修さんの問い「どうだ、街は楽しいか?」


池田修さんの訃報が届いた。自分にとってはあまりに突然のことだった。

もう10年以上前に、ウェブマガジン『REALTOKYO』での池田さん連載「BankART1929代表のTOKYO仕掛人日記」において原稿整理をお手伝いしていた。その名の通りさまざまな「仕掛人」が日記形式でつづるコラム連載のひとつで、ただ池田さんはサブタイトルを「横濱夢十夜」とし、ときに夢日記のような不思議な筆運びで、彼のまわりのできごとや、かつて・いま・これからを綴ってくださった。

現実主義でシビアなまなざしと、まさに夢見るような想像力がともにあるようなテキストが魅力的だった。それは、BankARTという実験場から、美術と横浜という街、それぞれの可能性をひらこうとした池田さんの実践にも通じていたように思う。

とくに「どうだ、街は楽しいか?」と題した回などは、その問いとともに記憶に残っている。当時は、ご自身にも向け続けてきた問いなのだろうかと読んでいた。いま久々に読み直し、あの何気なく、しかし力強くもある感じで「どう?」と声をかけてくる池田さんの姿を想像する。

ご遺族の方々に心よりお悔やみを申し上げるとともに、池田さんのご冥福をお祈りします。また、池田さんと共に歩んできたBankARTの皆様が、その歩みを受け継ぎつつ、前進していかれることを願っております。

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